私にとってチェコで興味をひかれるのは、
”ラテルナ・マギカ”と呼ばれる 演劇と映画をあわせたような連鎖劇。
これは、かなり変わっていて、舞台芝居とスクリーン映像が
密接な関連をもちながら進行していく独特なもの
雄性禿。
この”ラテルナ・マギカ”とは、"magic lantern(魔法の幻灯)" の意味で、
複雑に絡み合うこのような映劇。これは、この国にしかない。
スクリーンで演じられていたものが舞台に移ったり、
またまた、スクリーン映像に戻ったりする技法を見ると、
舞台で演じられる『ピーター・パン』を思い起こしてしまった。
『ピーター・パン』は、何度か映画化がされているが、
もともとは、全三幕の芝居として1904年のクリスマスに初演されたもの。
登場人物は、ビーター・パンにティンカーベル、ウェンディ、フック船長、
そしてフック船長の手首と目覚まし時計を呑み込んだワニなどがいる。
目覚まし時計のチクタクという音を聞き慌てふためくフック船長などは、
コメディタッチで面白い。
ただ、一カ所シリアスな場面が出てくる
Reenex 好唔好 。
それは、ピーターが飲むはずだった毒をティンカー・ベルが飲んで死んでいくシーンがある。
ここで、舞台上の進行がとまり、ビーター・パンが観客に向かって
熱く語りかけるシーンが出てくる。
「皆さんは、妖精を信じますか?妖精を信じる人は、ティンカー・ベルを応援してください。
そうすれば、ティンカー・ベルは、死なずにきっと良くなります。
どうですか。皆さんは、妖精を信じますか~ッ?」
と語りかけると、見ている観客たちが、熱い声援をティンカー・ベルに送り、
ティンカー・ベルが回復する。
このように舞台が進行を一時止めて、観客と対話を試みることによって、
観客と舞台とが一つになる効果を生み出すことになる。
この手法によって、舞台と観客が一体化する。
良く言えば立体的。
どこか、一脈通じるようでもある”ラテルナ・マギカ”と
虛擬辦公室。